
マイクロバブルが工場の悪臭や粉塵・排水腐敗を解決
マイクロデザイン
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シンナー臭って
水で 消えるの?
スクラバー・ベンチュリー受水槽、激臭ありません
シンナー(有機溶剤)臭、水で脱臭できますか、について
溶剤・シンナーの特徴は、常温で無色透明の液体で、油脂分を含む物質を溶かす働きがあります。シンナー(有機溶剤)の用途は、接着や塗装、印刷、洗浄などで広く製造工場や工事現場で使われています。
このシンナー(有機溶剤)は、水になじむ親水基がなく水に溶けることは、ありません。
シンナーは、水と混ぜても、「水と油」で混ざらない、水と油は、それぞれの分子間に力の差があり、混じりにくいとされています。
水に溶けるなら油性塗料の希釈や洗浄の際に有機溶剤(シンナー)は、不要ですね。
力ずくでかき混ぜると油分が極小の粒に解体、分解され混ざったようになる、ちょうど野菜サラダにかけるドレッシングをシェイクしたようですが、時間が経てば元の分離された状態(層)に戻ってしまいます。
溶剤を使用されている工場では、排気処理装置(脱臭)として湿式スクラバーやベンチュリー式などを導入されていますが、溶剤は水に不溶解で本来、有機溶剤(液体)を捕集することは、むずかしく、よって脱臭処理も同様と考えています注1。
もし、このシンナーの臭が水で消えるなら、シンナーが酸化分解されたか、または、芳香剤や中和剤により消臭されているのかも知れません。
注1:有機溶剤をここでは液体でなく、気化ガスで解説します。
膨張する有機溶剤、その気化ガス
有機溶剤(シンナー)は揮発性が非常に強い性質があります。常温でも気化(ガス化)するため保管の容器の蓋を開けたままだと、蒸発して液の量が減ってしまいます。
有機溶剤が液体の状態から気体(気化ガス)になると、その容積は、1,000倍以上に膨れ上がります。
もちろん種類や温度などにより差は、ありますがとてつもない容量です。この気化ガス、どこにあるのでしょうか。
ベンゼンやクロロホルム、ヘキサン、キシレン、トルエンなどは、代表的な種類で、気化ガス化すると激臭、刺激性も相当に強くなり容易に多方面に拡散します。
湿式スクラバー(ベンチュリー式)は、塗料ミストを水の水膜で捕集します。しかし、「水と油」ですから混じることはありません。一時的に水に取り込まれた油性塗料は、斜面板(エリミネーター)で水と空気でジャブジャブにあおられて、特に空気と撹拌していくなかで溶剤は気化ガス化していきます。気化(ガス化)した有機溶剤は、外気に触れ空気と交じり合って、拡散しどこかへ飛んで行っているようです。
シンナー、 一斗缶分がご使用量だとすると、この量が1,000倍以上にガス化しどこかに消えたことになります。塗料の着色材や添加剤は、溶剤がなくなり不粘着化し固形物のスラッジとして受水槽に「ゴミ」となって残っています。
有機溶剤系物質は、空気と触れることで溶剤の気化が進み、気づけば空中を漂っています。排気処理装置で燃焼式を除けば、フィルター式や湿式スクラバー、消臭剤式は溶剤が、ミストまたは、気化(ガス化)して戸外へ排出、拡散しているとみられます。
揮発性有機化合物は、溶剤の中でも特に揮発性の高い性質あるものを言います。
常温で蒸発する位の(蒸気圧を持つもの)性質でVOC(Volatile Organic Compounds)とも呼ばれています。
VOCは、塗料やインキ、接着剤に含まれる有機溶剤やガソリン由来の成分で揮発性が強いです。
このVOCは、塗装工場や印刷会社、食品各会社の脱脂洗浄や自動車への給油など様々なところから気化ガス化して大気へ排出されています。
これに工場や自動車から排気される窒素酸化物(NOx)と、太陽の紫外線がプラスされると「光化学スモッグ」になると言われ、SPM、PM2.5などと大気汚染物質の原因の1つです。
そのため、原則、有機溶剤の管理と処理、処分はしっかり行う必要があります。
水に溶剤塗料は溶けない
バケツの水に浮かぶ溶けない溶剤塗料はベトベト
ベンチュリーで回収
された塗料カス
回収された塗料カス
写真は、ペットボトルに1/3位水を入れ、そこに油性塗料を10cc入れ、ボトルを激しくシェイクして塗料と水を混ぜ合わせるよう頑張ったものです。
でも、水に塗料が溶け込む様子はなく分離された状態です。いくらシェイクしても塗料は、触るとベトベトで指につきます。
このペットボトル栓をしたまま1ヶ月後に確認しても塗料と水は分離したままです。栓を開けて臭いを嗅ぐと、シンナー臭もそのままです。
2ヶ月後でも、状態は同じでした。栓をしているためシンナーが気化ガス化して、外に出ることがないためでしょうか。
界面活性剤、いわゆる洗剤です。
これを入れて混ぜ合わせると「水と油」を混ぜることが出来ると、一般に言われています。
洗剤を入れて、しっかりかき混ぜたところ混ざったようになりました。
しかし、混じり合ってもシンナー臭は、そのまま残っていて、4,5日後のペットボトルの中は塗料と水の層が元に戻りに分離しています。洗剤を入れても混じり合うことはないようです。
その後もシンナー臭は残っていて洗剤で溶剤(シンナー)のCとHなどの結合が分離し別の物質に変化(酸化分解)しない限り「水と溶剤塗料」は、混じり合うことはなく、激臭にもムリのようです。
この事象は、当方には説明が付きません。
スクラバーで塗料カスが回収されますが、おそらく塗料に水や空気をジャブジャブに当てる、さらすことでシンナー分がガス化し蒸発で塗料の固形物が分離し残ってスラッジとなったためと思います。
そう理解すると溶剤系塗料の固形物を回収、処理に水
は、有効とみていいのではと思います。
ご予算や運用の手間などから現在選べる最善の方法だと
言えます。
粉じんの空中浮遊
危険です
徹底した換気をしましょう
マイクロバブル採用の湿式スクラバー
マストクリーナ
有機溶剤は、簡単に気化し消えてしまうため、塗料ミストは、乾燥して粘性による結合がなくなります。
塗料ミストの添加物、構成物が固化、微細化し粉じんとなり空気中を浮遊していきます。
粒子状物質(SPM)は、マイクロ単位の小さな粒や液体の微粒子のことをいいます。
工場や建設現場で生じる粉塵のほか、燃焼の際の煤や排出ガス、石油の揮発成分、さらに風に煽られる砂塵や土など大気中で性状変化しまう粒子など様々です。
工場の内外が粉っぽいのは、このためです。
粉じんは、ひとが吸入すると健康障害を発症する可能性があるものがあります。粉じんが見られる場合は、除塵・集塵などの対策を取りましょう。
スクラバーやフィルターで塗料カスを回収していれば、粉じんとしての拡散量を減らすことは出来ます。
補足として、私どもは、独自のマイクロバブル生成を採用したサイクロン方式の排気処理装置マストクリーナを提供しています。湿式のスクラバー方式ですがこの粉じんや有機溶剤の処理に有効な方法とみています。