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水性塗料の安全対策について

水性って、安全なんですか?

水性塗料、必要な安全対策、実は溶剤系と同じです

  • 1
    メーカー注意書きは、手袋/保護衣/メガネを装用とあります
  • 2
    塗料ミストは、吸入しないこと、皮膚、顔、手、目に触れないこと
  • 3
    屋外又は換気の良い場所にて作業のこと

成分の50%以上が水で消防法(火災)の危険性はないとみてよいでしょう。
しかし、
塗料の注意書きは、身体(健康)への対策は、溶剤塗料と同じと書かれています。水性でもアルコールや少量の揮発性有機化合物(VOC)が含まれていると言われます。

消防法の適用外でも健康は、守る価値として、変わりません。水性塗料と有機溶剤塗料との安全対策での違いは、ありません。

塗料に関係する法令マップ

消防法以外は水性塗料の危険性への安全対策はそのまま準用

有機溶剤は、今も工場で使用されています

トルエンやキシレン、酢酸エチルなどの有機溶剤、シンナーは塗料や接着剤、インキなどに現在も使用され、その利用分野は非常に広いです。 
溶剤は危険な面があり、長い間様々な対策がなされ、法令での規定も整備されてきました。
水性塗料は、安全対策や環境への配慮として画期的な存在と言えるのですが、30年経つのですが今 一つ 普及していません。
 

大気汚染の心配なし
健康と安全対策
近隣環境に配慮
有機溶剤対策は大変

水性塗料が意外に普及しないと感じられるのは?

水性塗料は、「水性ペイント」とも呼ばれ30年前に販売が開始されました。
何と言っても塗装ブースでの作業者への激臭がないことは、価値があります。
しかし、意外に普及しない事情は、事業主様の経済事情です。

  • 1
    塗装では、シーラー、さび止め、下地処理や上塗り、硬化処理など諸々の前後処理があります。この工程、油性の使用が必要です。設備が油性、水性と2重になることや塗装ブースなどの設備の償却に期間があるので、設備が壊れない限り使いますとのご意見が多いです。
  • 2
    水性での塗料は、乾燥のための設備の運転管理、諸調整に手間が掛かります。
  • 3
    水性だって、健康に良い、と言い切れない部分がある。
    ①塗料の成分表示がハッキリ記載されていなかった。
    ②メーカーは、作業では溶剤と同じ安全対策を求めていた。「火災リスクは低いものの微細な塗料ミストや顔料・添加剤の吸入による健康リスクは溶剤塗料と変わらない」と。
    水性塗料の危険性に対し安全対策は、必要で水性にする意味がない、と、業界のコメントがあります。

水性塗料に求められる安全対策

労働安全衛生法でSDSと表示について改正がありました

2026年4月の労働安全衛生法(安衛法)の改正で、水性塗料等の危険有害性のある化学物質が含有するものは、SDS(安全データシート)の交付義務とラベルへの表示の対象範囲が大幅に拡大されました。

• 水性塗料は「水性だから安全」とは言えず、配合されている添加剤や成分によって  
 は、新たにSDS規制やリスクアセスメントの対象になる可能性があります。

• 変更通知の義務化とは、SDSの最新の記載内容を常に資材を使用している事業者や
 就労者へ伝えること、と今までの努力義務から法的義務へ変わりました。新たな化
 学物質規制の導入やGHS分類の更新などに伴う変更です。

• 罰則の強化として、違反者には罰則規定が設けられ、ラベル表示欠落などには厳罰
 が科されます。

水性塗料の構成成分と原料材料について

  • 1
    顔料、染料:塗料の色出しや防錆(さび止め)、塗膜の厚み出しに
    原料は、酸化チタン(白)やカーボンブラック(黒)、各種金属酸化物や有機顔料など
  • 2
    樹脂(結合剤):乾いて固まり、塗面に丈夫な膜(塗膜)を作るため
    原料は、アクリル樹脂やウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂など
  • 3
     水(溶媒・希釈剤)
  • 4
    添加剤:塗装時のブツを抑えるため泡立ちを防ぎ、タレ防止、塗面を均一に保つため
    分散剤や消泡剤、防腐、防カビ剤、増粘剤、固着剤など
有害物質で気分が悪い
有害物質が体内に

体内に入り込んできたプラスチックごみ
NHKより

以上の物質を塗装時のオーバーミストをひとが吸い込んでも、「問題ない」と、言い切れるでしょうか?   シンナー臭がない分、気づきにくく、無理して作業されているのではないでしょうか。  粉塵化したものは、工場から近隣地域にまで拡散します。下水へ排水したものは、河川や海洋へ広がりマイクロプラスチックなどとして浮遊ごみとなります。

水性塗料で必要な安全対策の例示

  • 1
    使用前に取扱説明書を入手し全ての安全注意事項を理解しましょう
  • 2
    塗料ミストを吸入しない、皮膚、顔、手、目に触れさせないように
  • 3
    取扱後は製造業者、供給者又は所管官庁が指定する取扱い後に体をよく洗うこと
  • 4

    塗料を使用する際に、飲食又は喫煙をしないこと

  • 5
    屋外又は換気の良い場所にてのみ作業すること
  • 6
    メーカー注意書きでは、保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用とあります

                         

 

身体への危険事項、守るべきこと

身体障害の恐れ、注意喚起警告事項

  • 1
    臓器(肝臓、血液系、中枢神経系、呼吸器系、腎臓)の障害のおそれ
  • 2
    長期にわたるばく露、危険有害物質の粉塵等の吸入は疾病や生殖機能又は胎児への悪影響のおそれ

医療関係の応急措置

  • 1

    吸入した場合は、空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休ませること

  • 2
    気分が悪い時は、医師の診断/手当てを受けること
  • 3
    ばく露又はばく露の懸念がある場合は、医師に連絡すること

水性塗料「安全と危険」への理解とまとめ

水性塗料の安全対策は、溶剤塗料と同様が基本です

水性塗料=完全に安全であるのは誤解

臭いがなく火災リスク(消防法)は低いものの、身体障害リスク(有機溶剤や添加剤、ミスト吸入の恐れなど)は残ります。水性にしたから法令の対象外は、誤解です。
塗装ブースでの作業は、シンナー臭がない分、無理してでも作業は出来るとは危険であると感じます。身体への害や環境負荷は、時間が経たないと分からない部分があります。
前述の塗料の原材料がオーバーミストになってしまったものをひとが吸い込んでも安全です、とは言い切れないと考えます。

工場内に充満する塗料ミスト

浮遊する粉塵

塗料ミスト、粉じん

光が当たると見えてくる粉塵

塗料メーカーが注意書き(SDS)で求める対策とは

水性塗料は、50%以上が水分でが防腐剤や添加剤、顔料、アルコールに溶剤などが含まれているといわれています。メーカーによっては、この表示の明記がハッキリしていないものがあり、塗料を選択される際には、安全シート(成分と危険のことわり書き)をしっかり確認されることです。労働安全衛生法(新・化学物質規制)リスクアセスメントは、2026年4月の法改正でラベル表示、SDS(安全データシート)交付などリスクアセスメントの対象物質が約2,900種へ増えた改正があります。

  • 局所排気装置の導入で塗料ミストや粉じん、悪臭対策をされること(換気)
  • 保護具の着用(マスク、メガネ、手袋)を実施されること
塗装にはブースを確保しましょう
作業の安全点検は必須
マスク、メガネは必要

2026年「事業主への義務」として労働安全衛生法 化学物質
規制(自律的管理)改正の趣旨とは、

前提として、水性塗料の構成物質(顔料に染料、防腐剤、固着剤等々)は、ばく露防止策の対象になっています。労働安全衛生法は、化学物質が水性か油性かと言う製品の性状ではなく、含有化学物質の有無を基準に区分しています。
水性塗料に防錆成分(鉛やクロム化合物、顔料や、造膜助剤、添加剤、硬化剤)などにリスクアセスメントの対象物質が含まれているのか、確認が必要です。

【事業主に課せられる義務】
化学物質の自律的管理をすること。
国が定める管理基準(濃度基準値など)を達成するため、事業者が危険性や有害性に関する情報(SDSなど)をもとにしてリスクアセスメントを実施し、自社にばく露(有害物質などにさらされる状態)がみられるならその防止策を自分たちで決めその仕組みを含め実施することとなっています。

リスクアセスメントとは、職場や事業活動で隠れている危険性を洗い出し、その危険度を見積り、出来る対策を進めていくアプローチを言います。

基本となる5ステップ

• 危険性又は有害性の特定として事故や健康被害の原因となる成分をピックアップ

• リスクの見積として、事故障害の発生の可能性と、その重大性の想定

• 対処の優先度として、リスクの大きさに応じ対応(リカバリー)の順番を決める

• リスク低減措置の検討実施として、危険源の撤去や設備改善を実行する

• 実施した改善策の有効性の確認として記録を保存し後々効果検証をする

現場での解決策(マイクロバブル等によるミスト・悪臭の捕集)

溶剤のような激臭がなくても、塗料のオーバーミストの回収や排気対策はしっかり行なわれますようご提案します。

有機溶剤系塗料は、積み重ねてきた安全への取り組み、創意工夫の歴史があります。
単純に水性塗料の採用が安全性を保障してくれるとは誤解です。 

シンナーのない水性塗料の処理

目に見える塗料ミストだけでもマイクロバブルでしっかり捕集、回収

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